トップ機関誌「あきた経済」トップ本県におけるにおけるロケツーリズムとフィルムコミッションの動向と課題

機関誌「あきた経済」

本県におけるにおけるロケツーリズムとフィルムコミッションの動向と課題

 平成21年に放映された韓国ドラマ「アイリス」は本県に3億7,500万円の経済波及効果を生み出した(あきぎんリサーチ&コンサルティング推計)。このような効果に着目したロケ誘致等の活動が各地で行われている。本県におけるロケを活用した観光「ロケツーリズム」を振興する動きと、ロケ支援組織「フィルムコミッション」の活動を紹介し、課題を考察する。

1 テレビドラマによる観光振興の取組

(1)NHK連続テレビドラマの誘致
 秋田県と県内の25市町村、経済団体などは、平成28年12月21日に「NHK連続テレビドラマ」秋田県誘致推進協議会を設立した。
 同協議会は、大きな経済効果が期待できるNHK連続テレビドラマを本県に誘致する活動を行政、民間が連携し全県一丸となって行う組織であり、知事が会長を務める。
 秋田県観光戦略課あきたびじょん班によると、NHKの大河ドラマや朝の連続ドラマは放送スパンが長く、地元を舞台にしたドラマの放映は観光誘客等による経済効果が数十億円規模と大きい。大河ドラマは歴史上有名な人物の存在が前提となるため秋田県への誘致は難しい面があるが、朝の連続テレビドラマは「地元の熱意や受け入れ態勢」がロケ地として取り上げられる要素となることから、同ドラマの誘致に取り組むことを決定したという。
同協議会の具体的な活動として、各市町村から地域の伝統行事や食文化などドラマの材料となりそうなコンテンツの提案を得ている。県ではそれを整理したうえで、NHKにドラマ誘致の要望書を提出することを予定している。

(2)タイのテレビドラマ制作
 平成28年11月18日から23日までの6日間、秋田市や大仙市、仙北市、羽後町など県内各地で、タイのテレビドラマの撮影が行われた。このドラマは、日本人を祖父に持つタイの青年が日本に留学中のタイ人女性と秋田で出会い、恋に落ちるというストーリーで、角館の武家屋敷通りや乳頭温泉郷、湯沢市の小安峡、羽後町の農家民宿など、本県各地の観光スポットが舞台となった。
 このドラマの制作は、秋田県の「タイにおける秋田ブーム創出事業」として行われたもので、事業を受託した秋田ケーブルテレビがタイの番組制作会社と共同で制作に当たった。県がインバウンド(海外からの観光誘客)の主要市場の1つと位置づけているタイの人々を対象に、映像作品を通じて秋田の認知度を向上させることを目的とし、特に、四季の変化の少ないタイと対照的な紅葉の美しい秋の情景を印象づけることを狙いとした。このドラマは2話構成で、タイで2月19日、26日に放映され、好評だったことから3月にも再放送された。
 同事業を担当する秋田県観光振興課によると、さらに、桜をメインとする春、山や海を活かした夏、小正月行事が主体の冬を背景とするドラマ3部作を制作し、放映済みのドラマと合わせて四季折々の秋田の美しさをタイの人々に知ってもらう予定となっている。さらに、ドラマ制作と連携し、ロケ地を巡るツアーを商品化する計画である。
また、秋田ケーブルテレビは、平成26年10月に、AKITA Global Project室を立ち上げ、秋田県の活性化を目的に本県を舞台とする放送コンテンツを海外に販売する事業を行っており、今回のTVドラマ制作以外にも、タイの番組制作会社との共同による「秋田の教育」をテーマとした番組制作などを行っている。

2 ロケツーリズムとは

 今回、秋田県などが取り組んだNHK連続ドラマ誘致やタイテレビドラマ制作は、映像作品のロケ撮影を地域で行い、その放映を通して秋田県という地域の認知度を高め、観光誘客などによる地域活性化につなげることを目的としている。このような映像作品のロケを活用した観光は、「スクリーンツーリズム」や「ロケツーリズム」という名称で呼ばれる。
 平成22年、観光庁はスクリーンツーリズムを促進する事業を実施した。この中で、スクリーンツーリズムは、「映画・ドラマ等を活用したインバウンド観光促進」と位置づけられ、この目的のもと、海外制作者のニーズや地域の期待を踏まえた映画・ドラマ等の制作支援等の事業を展開した。
 また、平成25年、観光庁、地方自治体、旅行会社、出版社などをメンバーとするロケツーリズム連絡会が発足し、ロケを契機とする地域に根ざした観光振興のあり方について検討を行っている。「ロケツーリズムによる地域振興マニュアル」では、ロケツーリズムを「映画・ドラマ・アニメ等のロケ地を観光資源として活用した体験型観光の1つである」と定義づけている。

3 ロケ撮影による地域への効果

(1)大きな経済効果を生んだケース
 映像作品の放映が大きな経済効果を生んだ例として有名なのが「冬のソナタ」である。
平成14年(2002年)に韓国で制作されたテレビドラマ「冬のソナタ」が日本で放送されたことをきっかけに韓流ブームが発生し、韓国のロケ撮影地を訪問する日本からのツアーが人気を呼んだ。第一生命経済研究所の発表によると、韓国での旅行客の消費や日本における関連商品の販売などによる経済効果は、総額2,300億円に達する。
最近では、NHK連続ドラマ「あまちゃん」の放送により、ロケ地である岩手県久慈市の方言「じぇじぇじぇ」が注目を集め、同市で観光客が放送前の1.9倍に急増した例がある。

(2)「アイリス」効果は3億7,500万円
 本県においても、映像作品のロケが地域活性化の大きな効果をもたらした事例があり、今回のNHK連続テレビドラマ誘致やタイのテレビドラマ制作に取り組むきっかけにもなった。
平成21年(2009年)、イ・ビョンホン、キム・テヒ主演の韓国ドラマ「アイリス」は、仙北市、秋田市、横手市、男鹿市など県内各地でロケ撮影を行った。このドラマが同年10月から韓国で放送されると大きな反響を呼び、11月後半より韓国から秋田への旅行者が増加、県内でロケ地巡りをする韓国人旅行者の姿が見られるようになった。
平成21年11月から翌年2月まで4か月間の秋田・ソウル国際定期便の韓国人搭乗者は、前年同期比3.5倍に当たる13,337人に急増、韓国における「秋田」の知名度も格段にアップした。
「秋田県観光統計」によると、平成21年10月から翌年9月まで1年間の韓国からの宿泊客数(延べ人数)は、前年同期比2.3倍に増加した。あきぎんリサーチ&コンサルティングは、この宿泊者数の増加分15,950人を基に、ドラマ「アイリス」の放送による本県への経済波及効果を推計した。
推計の結果、増加した韓国人旅行者の実人数は6,935人、この増加した旅行者による県内での観光消費額(直接効果)は2億3,500万円(6,935人×33,884円)となり、これに一次波及効果、二次波及効果を合わせた経済波及効果(総合効果)は3億7,500万円となった。

(3)秋田内陸縦貫鉄道への「聖地巡礼」
 アニメや漫画は実写作品ではないため、厳密には「ロケ地」とは言えないが、人気のアニメや漫画に登場する場所や作品とゆかりがある地域には多くの熱心なファンが訪れ、その行動は「聖地巡礼」と呼ばれる。本県にもそんな「聖地」が生まれている。
アニメ映画「君の名は。」は興行収入240億円を超える大ヒットを記録し、舞台となった場所には海外からの来訪者を含む多くのファンが集まっている。秋田内陸縦貫鉄道の前田南駅も、ヒロインが列車に乗り込む駅のモデルではないかとネット上で話題になり、県内外からファンが訪れている。秋田内陸縦貫鉄道は、そのようなファン向けに、昨年10月に前田南駅の入場券を製作・発売し、本年3月には同駅構内の枕木に取り付けるプレートのオーナーの募集を開始した。内陸縦貫鉄道の松橋総務課長によると、同駅の入場券は、本年3月末現在で3,183枚が販売され、枕木プレートのオーナーには5月17日現在で15件の申し込みがある。

4 ロケ支援組織・フィルムコミッション

(1)フィルムコミッションとは
 これまでみてきたように、映像作品により地域に大きな効果が発生するケースがある。この地域への効果に着目し、それを目的に活動する地域組織がある。
 映画の最後に流れるエンドロールで、「協力」などの文字とともに「○○フィルムコミッション」という名称を目にすることが多くなっている。このフィルムコミッション(以下、「FC」)は、地域活性化を目的にロケ撮影を地域に誘致し、ロケを支援する公的な組織である。
 FCはその公的な目的のため、多くが行政と民間の協力体制のもとで活動している。具体的な活動として、ロケ誘致のために地域の自然景観や町並みなどの情報をホームページ等で発信している。また、地域を訪れたロケ隊への支援として、映像素材などのロケ地情報を提供することや、宿泊、飲食、交通等にかかる関連事業者の紹介、警察や消防に関する申請の支援、エキストラの手配などを行っている。
FCが目的とするロケ誘致による地域への効果は、1次効果と2次効果に分けられる。1次効果(直接効果)とは、ロケ隊(スタッフ、出演者)が地域に滞在し、撮影を行うことによる宿泊、飲食、交通などの需要発生の効果である。また、2次効果(間接効果)とは、作品の公開による誘客効果であり、「アイリス」による本県での韓国人旅行者の増加はこれに当たる。2次効果には、誘客による観光消費発生という経済的な効果ばかりでなく、地域の知名度やイメージの向上という定性的な効果も含まれる。
 
(2)フィルムコミッションの歴史
 FCの歴史は、アメリカで始まった。1940年代、映画制作の中心地、ハリウッドの要望に応える形でアメリカ各地の自治体によりFCが設立されるようになった。1990年代になると、FCはカナダ、イギリス、オーストラリアなど世界各国へ広がった。そして、平成12年(2000年)2月、我が国第1号のFC、大阪ロケーション・サービス協議会(現・大阪フィルム・カウンシル)が設立されたのを皮切りに、日本各地でFCが設立され活動するようになっていった。本県では、平成14年12月、かくのだてフィルムコミッションが県内第1号のFCとして設立された。
各地域FCとの連携・協力やFCに対する支援を行う全国組織として特定非営利活動法人ジャパン・フィルムコミッション(以下、「JFC」)が活動している。JFCのホームページには、地域FCとして、JFC認定FCが78団体、一般FCが29団体、その他ロケ支援団体が9団体、合計116の団体が掲載されている。

5 本県におけるFCの活動状況

(1)県内で活動するFC
 本県では、第1号の「かくのだてフィルムコミッション」に続き、「能代フィルムコミッション」、「ロケーションかづの」、「だいせん大曲フィルムコミッション」、「横手市フィルムコミッション」が設立され、主要なFCとして活動している。以下で各FCの活動状況を紹介する。

(2)かくのだてフィルムコミッション
設立年月:平成14年12月
代表者 :坂本 洋 氏 (民間)
事務局 :仙北市 観光課
行政  :仙北市、国土交通省東北運輸局、仙北地域振興局など
民間  :仙北市商工会、西木町観光協会、田沢湖・角館観光連盟など多数

 平成14年5月の映画「たそがれ清兵衛」の武家屋敷におけるロケをきっかけに設立された。地域内に武家屋敷、桧木内川堤の桜などの観光資源を有しロケの素材が豊富なことから、県内のFCで最も活発に活動しており、民間企業も含めFCへの参画団体も多い。会長の坂本洋氏は、全国組織JFCの監事も務めている。
 制作者サイドから年間50件程度の問い合わせがあり、25件程度のロケ支援を行っている。特徴的な支援事例としては、平成21年の韓国ドラマ「アイリス」、映画では平成16年の「隠し剣 鬼の爪」、「釣りバカ日誌15」等がある。
 本FCによると、FCの活動により映像を通して地域の魅力や価値を再発見し、効果的にアピールできる効果を感じている。また、映像制作者とコンタクトを取り積極的な営業・企画を行うことを課題と捉えているという。

(3)能代フィルムコミッション
設立年月: 平成17年5月
代表者 : 齊藤 滋宣 氏 (能代市長)
事務局 : 能代市 観光振興課
行政  :能代市 観光振興課
民間  :個人会員、能代商工会議所、能代観光協会、能代市芸術文化協会など

 かくのだてFCに次ぐ県内2番目のFCとして設立された。能代市観光振興課内に事務局を置き、能代市長が会長を務めている。
 制作者サイドから年間15件程度の問い合わせがあり、うち数件のロケ支援を行っている。
 これまでの支援実績では、能代市で撮影された映画「コドモのコドモ」に延べ約1,000人の市民エキストラが出演した。また、NHK秋田放送局のドラマ「ザ・ラストショット」では、延べ約300人の市民エキストラが出演した。
 本FCによると、上記の事例のようにロケに地域住民が関わることで、映像を通して客観的に自分の住む地域を見つめることができ、愛着や誇りを醸成するきっかけになっている。 ただし、会員や市民が関わるロケが長期間行われていない中で、FCとしての意識を維持していくことが課題と考えているという。

(4)ロケーションかづの
設立年月:平成17年7月
代表者 :米田 和晴 氏 (民間)
連絡場所:米田 和晴 氏 宅
民間  :鹿角市・小坂町の市民・町民 【特別賛助会員】十和田八幡平観光協会

 全国のフィルムコミッションの中でも珍しい純民間のフィルムコミッションである。鹿角市および小坂町の市民ボランティアにより結成、運営され、県内FCの中で3番目に長い歴史がある。
 平成28年5月以降では、制作者サイドからテレビ番組、映画など7件の問い合わせがあり、うち5件の支援を行った(計画進行中1件)。ロケ支援事例としては、JR大人の休日倶楽部のCM支援が、制作者側のスタッフ、FC側のスタッフの人数とも実績中で最大規模だった。
 本FCによると、制作者向けに情報誌を年1回発行しているが、これを市内各所にも配布しており、地元の情報誌として喜ばれている。また、市民ボランティアの活動という性質から、情報発信や問い合わせに対する対応が十分ではない点が課題ということである。

(5)だいせん大曲フィルムコミッション 
設立年月:平成23年7月
代表者 :小西 亨一郎 氏 (民間)
事務局 :(一社)大仙市観光物産協会
行政  :大仙市 観光交流課
民間  : 大曲商工会議所、大曲青年会議所、大曲駅、花火業者、飲食業者など

 大仙市観光物産協会内に事務局を置いており、活動歴は約6年。花火研究家としても知られる小西亨一郎氏が代表を務める。制作者サイドから年間100件程度の問い合わせがあり、そのうち数件に情報提供などの支援を行っている。
 支援の事例として、韓国ドラマ「アイリスⅡ」や、朝日放送「みんなの家庭の医学」があり、「大曲の花火」の花火師の紹介や、旧池田氏庭園の案内ガイドの紹介も行った。
 本FCによると、制作者への情報提供を通じて大仙市にどんなものがあるか映像で取り上げてもらうことを地域への効果と感じている。また、現状は「大曲の花火」に関する情報提供が多く地域的にも旧・大曲市が中心となっているが、それを入り口にして祭りや自然景観など他の地域資源や旧・大曲市以外の地域に関する紹介も行いたいと考えているという。

(6)横手市フィルムコミッション
設立年月:平成23年10月
代表者 :髙橋 大 氏(横手市長)
事務局 :横手市 観光おもてなし課
行政  :横手市 観光おもてなし課

 横手市観光おもてなし課内に事務局を置き、横手市長が代表を務める。ロケーションかづのとは対照的に民間団体等は参画しておらず、自治体により運営されている。県内のFCとしては最も設立が新しい。
 制作者サイドからは、年間三十数件の問い合わせがあり、情報提供と現場でのロケ支援を合わせて30件程度の支援を行っている。
 特徴的なロケの事例としては、横手市雄物川で撮影された映画「FOUJITA」(画家・藤田嗣治を描いた映画)の支援が挙げられる。
 本FCによると、テレビ等の取材があった後で取材先に対する問い合わせ件数が多くなるなど、映像により地域が注目される効果を感じている。また、ロケ誘致のためには映像制作会社に対する営業が重要だが、実際にはできていない点を課題と捉えているという。

6 本県ロケツーリズム振興の課題

(1)求められる秋田県FCの設立
 以上のように、本県では観光誘客等の効果に着目したドラマの誘致や制作、各地域のFCによるロケ誘致・支援活動が行われている。しかし、本県のロケツーリズム振興の取組を俯瞰すると、今後の課題が浮かび上がってくる。最も重要な課題は、本県では県全体を対象とするFCが存在しないことである。
 前述のように、FCの全国組織、JFCのホームページには合計116の団体が「地域FC」として掲載されているが、このうち33団体は都道府県全域を対象とするFCである。つまり、全国47都道府県のうち約3分の2では都道府県単位のFCが活動しており、東北では、せんだい・宮城FCが活動している。この都道府県FCは、栃木県FC(観光交流課)などのように都道府県庁の観光振興セクションに事務局を置くケースが多く、大阪フィルム・カウンシルや長崎県FCのように、観光コンベンション協会や観光連盟に事務局を置くケースもある。
 これに対し、本県では、各地域でFCが活動しているものの全県を対象とするFCがなく、本県でのロケ撮影を検討する制作者に対する統一窓口がない状況となっている。
 現状では、本県でのロケに支援を求める映像制作者は、各FCや自治体に個別に依頼を行うことになる。県庁に依頼する場合も、企画内容により依頼先が観光振興セクションや地域づくりセクションなど様々となる。つまり、本県では映像制作者への対応が、その都度、様々な窓口で個別に行われている。これはロケ支援に関するワンストップ窓口がないということであり、本県のロケ環境は、都道府県単位のFCが活動する他の地域に遅れをとっている。
 観光誘客等の効果を期待しドラマの誘致や制作を行う一方で、このようにロケ支援環境に不備があることはロケツーリズムを振興するうえでの齟齬と言える。

(2)秋田県FCの果たすべき機能
 必要な県FCの機能は3つに集約される。窓口機能、連絡調整機能、情報発信機能である。
 県FC設立の最大の利点は、映像制作者にとってのワンストップ窓口ができることであり、この「窓口機能」により本県にロケを誘致するうえで優位性を高めることができる。
 県FCの次に重要な機能は「連絡調整機能」である。タイのテレビドラマロケのように、本県でのロケ撮影は複数の市町村にまたがるケースが多い。このような場合、それぞれのFCや自治体が連携してロケに対応することが必要となるが、県FCは各FCや自治体(市町村)の間で連絡調整を行うことが求められる。
 次に果たすべき機能は「情報発信機能」である。県内には、FCが活動していない地域も多いが、そのような地域にも優れた映像素材となる地域資源は多い。県FCが県内の映像素材を広く収集、発信することで、本県の魅力をより効果的にPRすることが可能となる。
 秋田県FCが以上の3機能を果たすことにより、ロケ撮影地としての魅力が向上し、NHK連続ドラマ誘致やタイテレビドラマ制作などの取組と連動して、ロケツーリズム振興の効果を大きくすることが可能となる。

(3)まとめ
 「冬のソナタ」や「アイリス」の例にみるように、映像作品による観光誘客、地域イメージ向上の効果は大きい。タイのテレビドラマ制作やNHK連続ドラマ誘致でロケ誘致の機運が盛り上がっている現在、秋田県FCを設立して映像制作者に対するワンストップ窓口を設け、地道な活動を続けている地域FCを始めとする各ロケ支援組織、観光振興組織が連携し、全県一体となって、ロケツーリズムの振興に取り組むことが求められる。
(株式会社あきぎんリサーチ&コンサルティング 荒牧 敦郎)
あきた経済

刊行物

お問い合わせ先
〒010-8655
 秋田市山王3丁目2番1号
 秋田銀行本店内
 TEL:018-863-5561
 FAX:018-863-5580
 MAIL:info@akitakeizai.or.jp