機関誌「あきた経済」
国内の動向
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緩やかに景気復調の動き
内閣府は、4月の月例報告で景気は「緩やかに持ち直している」として、基調判断を6か月連続据え置いた。ただし、内訳の項目では、住宅建設や輸出の判断を引上げた。また、先行きについても復興需要の盛り上がりを背景に改善傾向が続くと見込むが、その一方で、欧州債務危機や原油高をリスク因子として懸念している。他方、日銀は、景気回復の腰折れ防止の観点から、こうした状況下では異例となる国債買い入れ等の追加金融緩和を打ち出した。しかし、不透明な欧州情勢や、米国経済の減速懸念から足元では円高圧力が再び高まる気配となり、その効果をかなり減殺する形となっている。
3月の有効求人倍率は0.76倍で10か月連続改善、また完全失業率は4.5%で前月比横這い。
昨年大震災時の反動で消費指標はアップ
3月の家計調査(二人以上世帯)では、実質消費支出が前年比3.4%増と、2か月連続のプラスとなった。エコカー補助金で自動車関連支出が伸びたほか、前年同月に東日本大震災で落ち込んだ分の反動増などがあった。
販売関連の統計では、百貨店が14.1%増と3か月ぶりに前年を上回った。昨年の大震災による落ち込みの反動に加え、中旬以降の暖かさで春物衣料の売れ行きも伸びた。逆に、スーパーは震災時にミネラルウォーターやカップ麺等の買いだめが発生した反動で2.4%減。他方、エコカー補助金復活を背景に乗用車は82.0%増と前月をさらに上回る大きな伸びとなり、軽乗用車も64.6%増と6か月連続のプラス。
住宅着工はプラス
3月の新設住宅着工総数は、前年比5.0%増の66,597戸となった。内訳は、持ち家2.3%減、貸家7.8%増、分譲11.8%増。震災被災地の復興需要に加え住宅エコポイント等が下支えし、23年度全体でも前年度比2.7%の増加となった。
設備投資は緩やかな増加傾向
2月の機械受注統計では、設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」の受注額が、前月比4.8%増と2か月連続のプラスとなった。業種別では、製造業でエンジンやクレーンなどの造船業、化学機械や計測器などの化学工業等が大きく伸び、非製造業も2.3%の増加となった。また、1-3月期全体の見通しも増加となるなど、民間の設備投資が全般に底堅い基調であることから、内閣府は基調判断をこれまでの「一進一退で推移」から、「緩やかな増加傾向がみられる」へと8か月ぶりに上方修正した。
鉱工業生産は回復基調
3月の鉱工業生産指数は2か月ぶりに上昇し、前月比1.0%プラスの95.3となった。自動車の生産好調で輸送機械工業が伸びたほか、情報通信機械や窯業・土石製品工業等も牽引した。予測調査では4月が1.0%上昇、5月は4.1%低下の見込み。総じてみれば生産の復調傾向が続くことから、経産省は生産の基調判断をこれまで同様「持ち直しの動き」のまま据え置いた。
景気復調の動き続くも懸念多い
内閣府は、3月の月例報告で景気の基調判断を「緩やかに持ち直している」として、5か月連続同水準に据え置いた。ただし、内訳の項目では、復興需要を背景に景気復調の動きが続くとみて消費や設備投資の判断を引き上げ、その一方で新たなリスクとして、原油価格上昇に伴う景気下振れを挙げた。他方、日銀3月短観では、業況判断指数(DI)が大企業製造業でマイナス4と、前回12月水準に横這いとなった。最近の円高修正や米景気の底堅さ等で過度の悲観論は後退したが、新興国の成長鈍化や原油高、欧州危機の行方など懸念材料も依然多く、足元の景況感改善にまでは到らなかった模様。
2月の有効求人倍率は0.75倍で9か月連続改善、また完全失業率も4.5%と若干低下した。
乗用車販売が引き続き好調
2月の家計調査(二人以上世帯)では、実質消費支出が前年比2.3%増と、2か月ぶりのプラスとなった。うるう年で1日多かった分食品の支出が増えたことや、エコカー補助金の効果で自動車等購入費の増加したことも影響した。
販売関連の統計では、百貨店が0.4%減と2か月連続のマイナス。気温が低く春物衣料の出足が鈍かったほか、昨年は2月だった中国の春節休暇が今年は1月となり、外国人客の売上も減少した。スーパーは、野菜の相場高で主力の食料品が伸びて0.3%増と7か月ぶりにプラス。他方、エコカー補助金復活を背景に乗用車は33.1%増と前月に続き大きな伸びとなり、軽乗用車も29.0%増と5か月連続のプラスとなった。
住宅着工は6か月ぶりにプラス
2月の新設住宅着工総数は、前年比7.5%増の66,928戸となった。前年水準を上回るのは6か月ぶり。震災被災地の復興需要に加え、住宅エコポイント等が下支えしている。内訳では、持ち家1.5%増、貸家9.4%増、分譲13.1%増。
設備投資の基調は一進一退
1月の機械受注統計では、設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」の受注額が、前月比3.4%増と2か月ぶりにプラスに転じた。業種別では、製造業は自動車が増加したものの鉄鋼業や石油製品・石炭製品の減少で全体では1.8%減、非製造業は、スマホ関連の基地局増設で通信業が大きく伸びるなどして2.3%増となった。なお、四半期別では昨年10-12月期実績が前期比2.6%減、本年1-3月期見通しは同2.3%増となっていること等から、内閣府は基調判断を「一進一退で推移」と据え置いた。
鉱工業生産は回復基調
2月の鉱工業生産指数は3か月ぶりに低下し、前月比1.2%マイナスの94.1となった。タイ洪水による落ち込み分の挽回生産が一巡、自動車やデジタルカメラ等情報通信機械が減産に転じた。ただし、予測調査では3月が2.6%上昇、4月も0.7%上昇と回復が続く見込みであることから、経産省は生産の基調判断を、これまで同様「持ち直しの動き」のまま据え置いた。
懸念材料あるも基調は上向き
内閣府は、1月の月例報告で景気の基調判断を、前月と同水準の「緩やかに持ち直している」とした。基調判断の据え置きは4か月連続。ただし、足元では震災復興関連事業の進展や世界経済の穏やかな改善等から企業活動が徐々に活発化しだしており、今後は生産も趨勢的に回復の方向をたどるものとみられている。折しも日銀の追加金融緩和を機に「超」円高傾向が一服、株価も全般に持ち直しの動きとなり、企業マインドや個人消費を支える方向に作用しだした。欧州問題の行方や復興需要増加にともなう人件費・資材価格高騰といった懸念材料も一方にあるが、全体として基調は上向きに転じている。1月の有効求人倍率は0.73倍で前月比若干の改善、また完全失業率は4.6%で僅かに悪化。
乗用車販売、好調
1月の家計調査(二人以上世帯)では、実質消費支出が前年比2.3%減と、2か月ぶりのマイナスとなった。私立高校授業料などが前月に増えた反動で減少したほか、太陽光発電設備の導入等も降雪の影響で伸び悩んだ。
販売関連の統計では、デパートが1.1%減と2か月ぶりのマイナス。初売り関連で月初の出足はよかったが、下旬以降、気温低下や荒天、降雪で客足が遠のいた。同様の理由でスーパーも1.2%減、テレビ販売が落ち込んでいる家電のほか食料品や衣料類等、全般に低調となった。他方、エコカー補助金復活を背景に乗用車は42.7%増と大きな伸びとなり、軽乗用車も30.7%増と4か月連続のプラスとなった。
住宅着工は5か月連続のマイナス
1月の新設住宅着工総数は、前年比1.1%減の65,984戸となった。厳しい雇用・所得環境から5か月連続の減少とはなったが、震災被災地の復興需要もあり減少幅は縮小した。内訳では、持ち家2.7%減、貸家1.1%増、分譲0.5%減。
設備投資は一進一退が続く
12月の機械受注統計では、設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」の受注額が、前月比7.1%減と2か月ぶりに減少した。前月の受注が一時的な要因で高い水準となったことの反動もあり、内閣府は基調判断を「一進一退で推移」と前月と同水準に据え置いた。また、1-3月期の受注見通しでは、前期比2.3%増と2四半期ぶりの増加。欧州債務問題や円高が落ち着きをみせ始めたこと、補正予算執行につれ復興需要が本格化しだすこと等で、今後は機械受注、設備投資とも増加基調をたどる公算が強い。
鉱工業生産は回復基調
1月の鉱工業生産指数は95.3と前月に比べ2.0%上昇し、2か月連続の上昇となった。タイ洪水で打撃を受けたサプライチェーンが回復し、自動車やデジタルカメラ、カーナビ等の生産が増加した。予測調査でも2月、3月とも1.7%の上昇と、引き続き回復が続く見込み。このため経産省は、生産の基調判断をこれまでの「横這い」から「持ち直しの動き」に上方修正した。





